証券投資信託には株式投資信託と公社債投資信託とがある。株式投資信託とは株式を中心に運用される投資信託であるが、一部は公社債などにも運用される。それに対して公社債投資信託は、株式へは運用せず、もっぱら公社債(国債などの公共債と事業債のこと)に対象を絞り、余裕金はコールローンや割引手形などに運用する投資信託である。最もよく知られており、残高も大きな公社債投資信託としては、中期国債投資信託(通称、中期国債ファンド、あるいは中国ファンド)とMMF(マネー・マネージメント・ファンド)とがある。中国ファンドは満期までの期間が二年から四年までの中期利付き国債に元本の五〇%以上(残りはコール・手形など)を運用する追加型の公社債投資信託である。ここに、追加型とはその時々に応じて追加的に買い増しできることをいう。これは1ヵ月経過後は引き出しが自由であり、小口二〇万円以上一万円単位)で預金的な性格が強い。MMFは最小金額が五〇万円(九三年現在)である点と運用対象が中国ファンドよりも広い点を除けば、中国ファンドとほぼ同じ公社債投資信託である。なお、最終的に貨幣を手にいれるのは投資信託委託会社に有価証券を売った主体であるが、その主体が最終的な資金の借り手であるとは限らない。
一九九三年の日本の経常収支の黒字は三四億ドルであったが、誤差・脱漏を除いた狭義の資本収支、すなわち、長期資本収支と狭義の短期資本収支の合計は九二八億ドルの赤字であった。この狭義の資本収支の赤字は日本が対外資産を増やしたことを意味するが、この増えた対外資産は、経常収支の黒字から得られた資金(実際にはこの資金の多くは、ドル預金である)を使って購入されたものである。これは、経常収支の黒字が資本収支の赤字を通じて、対外資産に運用されたことを意味する。このとき、資本収支の赤字は経常収支の黒字によってファイナンス(資金調達)されたという。経常収支が一万の赤字ということは、輸入などの支払代金が輪出から得られる資金では一万不足していることを意味する。したがって、この国はこの不足の資金をどこからか調達してこなければならない。これを、経常収支のファイナンスという。
「世界の外国為替市場は眠らない」とよく言われます。つまり、世界のどこかで必ず外為市場が開いていて、世界のどこからでも注文が出せるということです。こうした体制は何も為替市場に限らず、証券、商品の各取引にもあてはまります。特に為替市場は国が異なっても全く同じ商品(通貨)を取引しています。東京市場時間による国際為替市場の営業時間帯。たとえ地球の裏側でしか市場が開いていなくても、すかさず影響を受けます。国際的な情報通信網の発達によって時間と空間の制約が取り払われ、地球全体がひとつの市場を形成しているからです。24時間取引(外為市場)の一日の流れを、具体的に説明しましょう。日本時間の午前8時、真っ先に開くのがニュージーランドのウェリントン市場、続いてオーストラリアのシドニー市場が開場します。東京市場での取引はその1時間後、午前9時から始まり、午後3時半まで続きます。東京よりやや遅れて東南アジアの香港、シンガポール市場、続いて中東のバーレーン市場が開きます。